#RinDaの台本1212 総括
どうも、RinDaです。
普段はTwitterで、声優志望者の方に向けて、演技上達に役立つ情報を毎日発信しています。
この記事は、私がTwitterにて企画した「#RinDaの台本1212」の総括として、参加者によく見られた傾向と解説をしていきます。
【#RinDaの台本】
— RinDa@声優ネット研究所 (@RinDa_0884) 2020年12月12日
私が声優志望の方の演技向上のために作成した独自のフリー台本です。
私のアドバイスを希望して頂ける方は「#RinDaの台本1212」をつけて音源を投稿して下さい。
投稿の際には、必ず二枚目の注意事項に目を通して頂くようお願い致します。 pic.twitter.com/c6cOV8B1S8
今回も「#演技コメントシート」というものを使ってコメントを返させていただきました。
詳しくは「演技を評価する5つの基準 」をご覧ください。
目次
男性台本
今回気なった点は
「相手との距離感」についてです。
セリフが感情を乗せやすかったせいか、感情表現に意識が偏ってしまっている方が多く見られた気がします。
普段の生活で、自分の感情をそのまま出しているだけじゃ上手くいかないことって多くないですか?
どんなに怒りたくても、泣きたくても、「その時の状況」を気にして生活していませんか?
そこに意識が向いている状態が、聞き手に「自然さ」を作り出すのだと思います。
今回はメインの話相手の「トナさん」と、話題の中心である「親父」に対して距離感を考えなくてはいけません。
「親父」に関しては、理由はわかりませんが、何かしらの反感を感じており、何かの拍子に口論になった様子がセリフから伺えます。
ですがその一方で、「親父の与え続けてきた夢」に対しての理解を示している様子がわかります。
「親父の与え続けてきた夢」は「サンタの仕事」と解釈するのが自然だと思います。
以上のことから、距離感的には「その場にいない」ということを考慮した上で、「ケンカ状態は解消していないけど一時休戦を申し出る」といったところですね。
具体例としては「敵意は見せすぎずに彼なりの優しさを表現し、場合によっては語尾を少しだけウィスパーにする」って感じでしょうか
次に「トナさん」に関してです(人型であると仮定します)
まずは、物理的にトナさんが座っているのか、立っているのかを考えておくと、聞き手に映像を想像させやすくなります。
「勘違いしないでくれ」と言っている点から、トナさんは親父さんと意見を同じくしている可能性が高いですね。
ただ、親子喧嘩に対する気持ちを打ち明けられている点から、親父さんよりは彼に理解を示している存在であると考えられます。
以上のことから、距離感としては「よく遊びに来る親戚のおじさん」くらいがいいと思います。
具体例としては、「語気は多少強めけど動きは緩やかに」と言った感じでしょう。
距離感は非常にシビアで正解なんてないんだと思いますが、皆さんなりの距離感の測り方・表現の仕方の助けになれば幸いです。
女性台本
こちらの台本では「声を変える演技」が気になりました。
声優の演技で「声を変える」というのは前提のように思われがちです。
ですが、実際のところ、「声が変わるのは演技をした結果の1つ」でしかありません。
肯定的に考えたとしても、「演技に説得力を出すためのエッセンス」程度です。
声を変えること前提の演技は、
証明のない数学の証明問題
調味料しか使わない料理
ソフトの入っていないゲームのパッケージです。
もちろん、姿形が人間とはかけ離れたキャラクターなのであれば話は少し変わってきますが、今回は例に漏れず人間の役です。
とはいえ、高い声で演じたくなる気持ちはすごくわかります。
もし、高い声で演じたいのであれば、高い声で演じる説得力を演技で見せられる技術力と、それで自然であるように聞かせる発声や滑舌などの基礎が必要となります。
そこをちゃんと抑えておけば、違和感なく自然に演技を聞かせられるようになると思います。
今回の場合は、「おちょこちょい」がテーマなので演じ方は3通りと考えています。
①自信過剰なうぬぼれ屋タイプ
②ちょろちょろ落ち着きのないタイプ
③ボーっとした感じの天然ボケタイプ普通に10代半ばから後半の声を出せる方なら①
少年声や大人っぽい声になってしまう方なら②
アニメ声や色っぽい声になってしまう方なら③がオススメになります。
①を演じるなら、「余裕の増減」を意識して感情のジェットコースターを表現しましょう。
②を演じるなら、なるべく小柄なキャラクターを意識して「動き」を大きく、速く、広く見せることを意識してみて下さい。
③を演じるなら、全体的に余裕のあるお姉さまをイメージして、表情を意識してみるといいのかなって思います。
自分のイメージ通りに声を変えてみることも大切ですが、「私が演じるなら~」という考え方でイメージを作り替えていくことも大切なので、覚えておきましょう。
まとめ
・関係性や状況から距離感を測ろう!
・自分の声に合ったプランを練ろう!
今回も多くのご参加ありがとうございました。
初めての方も、常連の方も、今後とも「#RinDaの台本」というプラットフォームの活性化に一役買って頂ければと思います。
また、台本のテーマリクエストを募集しようと思います。
リスエストのある方は是非ブログのコメント欄までお願いします。
他にも
・記事に関するご感想・ご質問
・記事にしてほしい事柄のリクエスト
・#演技コメントシート に関するご意見・ご感想
も募集しておりますので、ドシドシコメントして下さい。
特に#演技コメントシート は形式や活用法にまだまだ改良の余地があると思います。皆さんの忌憚のない意見をお待ちしております。
では、また次の#RinDaの台本で。
RinDa