礼儀正しいとは何か?
どうも、RinDaです。
普段、声優志望者の方に向けた演技向上に役立つ知識や技術について発信しています。
今回は「礼儀正しいとは何か」というテーマでやっていきます。
よく養成所や専門学校でこんなことを講師の方が言います。
「声優になるには、礼儀を覚えなくてはならない」
ですが皆さん
礼儀とは何か、ご存知ですか?
具体的に何をしたらいいのか、ご存知ですか?
意外とそんな詳しいところまでは教えてくれないのが、現状であったりするので、今回は「礼儀正しい」について考えていきたいと思います。
目次
礼儀とは何か?
礼儀というのは、「相手を気遣う適切な態度」のことです。
違う言い方をするなら「自分が自分勝手な人間ではないことを証明する態度」や「大人な対応」という感じです。
冷たいですが、社会に出て仕事をするにあたり、仕事相手を気遣えない人間は必要ありません。
礼儀がなくて許されるのは、よほどの実力があることが認められているか、そういうキャラクターが世間で認知されているか、です。
どちらも新人には縁遠い話ですよね。
だから、新人声優に礼儀は必ず必要とされています。
礼儀のない人間が現場にいると
・不快な気分になる人が増える
・パフォーマンスが下がる
・収録に時間がかかる
・無駄に拘束時間がかかる
・場所代や人件費がかさむ
・いい作品が出来ない
など、数え切れないデメリットがあります。
アナタがキャスティングの立場の人間だった場合、
いるだけで現場の空気が悪くなる人間を、果たして起用するでしょうか?
具体的に何をするのか?
では、具体的に「礼儀正しい」とは何をするのか?
マストで覚えておいた方がいいのは
①挨拶
②「報連相」
③落ち着いた行動
くらいでしょうか。
①挨拶
挨拶は重要な第一印象です。
ここで人間としても役者としても品定めが行われます。
元気でも丁寧でも構いません。
「アナタがどんな芝居をするのか」を示すことを意識しましょう。
②「報連相」
これは有名だともいますが「報告・連絡・相談」の三つの行動を指しています。
「現場で」というよりは「マネージャーさんに対して」という意味合いが強いです。
これをする上で、前提として抑えておきたい考え方が「失敗は誰にでもある」ということです。
仕事の上で失敗をすることが問題なのではありません。
その失敗を誰にも言わずに、仕事に支障をもたらすことが一番の問題です。
「寝坊した」
「道に迷った」
「台本がない」
「体調が悪い」
「指示を聞き取れなかった」
「収録中にノイズを立ててしまった」……など
後々発覚した時に、他の方に迷惑を掛けそうな事案が発生した時は必ず、現場や現場に通ずる人に連絡しましょう。
失敗を認めずに、大きな事故になってしまってからでは、印象は最悪ですよね?
③落ち着いた行動
もしかしたら、この項目を以外に思った方がいるかもしれませんが、何でもかんでも行動を起こすことが礼儀ではありません。
先ほど書いた通り、気遣いが出来ればそれに越したことはありません。
敬語だって使えた方がいいでしょう。ただ、「何が正しいか」、「何がプラスに働くのか」がイマイチ分からない状況で起こす行動は、ハッキリ言って逆効果です。
ましてや「笑いを取る」など、自分が出来るのかどうかも分からない気遣いをするのは無駄です。
余計な行動を起こすよりは、挨拶だけはしっかりして、ジッと落ち着いている方がよっぽど礼儀正しいと思います。
分からないことがあれば質問をして、次からその通りに行動を取ればいいのです。
「現場ではしゃがない」を肝に銘じておきましょう。
礼儀の正体
覚えておいた方がいい礼儀を三つだけ紹介しましたが、世の中にはこの三つ以外にも行った方がいいとされる礼儀が存在します。
ですが、敬語なども含め、礼儀というのは、「状況と状態」というものが大きく関わってきます。
体調が悪い人に気を遣われるととても困りますし、口調を固くし過ぎても無駄に距離を感じさせてしまうこともあります。
なので、礼儀を簡単に考えられる解釈を一つご紹介して、今回は終わろうと思います。
礼儀というものは「余裕のある人間が余裕を分け与える行為」です。
そもそも、余裕のない人間に礼儀を振舞うことは出来ないのです。
なので、礼儀を意識する際、第一に考えるべきは「自分に今、礼儀を振舞うだけの余裕があるだろうか?」ということです。
一見「余裕がないのであれば、礼儀を見せる必要がない」というように見えるかもしれませんが、それだけではありません。
この解釈には「現場で礼儀を見せるだけの余裕を持って仕事に臨みなさい」という意味も含まれています。
現場で活躍するためには、実力だけじゃなくて、余裕も必要であることをよく覚えておきましょう。
まとめ
・礼儀とは「気遣いが出来る」ということ
・①挨拶、②「報連相」、③落ち着いた行動 の三点だけは覚えておく
・礼儀があるとは「余裕がある」ということ
声優志望者の方で多く見られるのは、「上手くなろう」と考えてセリフにたくさん挑戦される方で、「余裕を感じる」という方は少ない印象です。
もちろん、ガツガツしているのは悪くはありませんが、必ずしも上手ければ声優になれるわけではありません。
たまには力を抜いて「余裕をみせること」を考えてみてもいいのではないでしょうか?
ではまた。
RinDa
参考文献