表現課題について考える
どうも、RinDaです。
普段はTwitterにて、演技上達に役立つ情報を発信している者です。
RinDa@声優ネット養成所 (@RinDa_0884) | Twitter
今回のテーマは「表現課題」についてです。
仕事や勉強、スポーツに取り組む時、「目標」なくしては、良い質のパフォーマンスを行うことは出来ません。
それは演技でも同じことです。
演技の目標は「役を表現すること」になることが多いでしょう。
ちゃんと役として立ち回れていれば、作品全体に支障が出る可能性は低いと思います。
目標ができているのであれば、あとはその目標に対する「課題」をこなすだけです。
これを私は「表現課題」と呼んでいます。
この記事では、
- 表現課題の見つけ方
- 表現課題のこなし方
について解説していきます。
「表現課題」を意識して穴の少ない演技を心掛けましょう。
表現課題の見つけ方
表現課題は「役を表現する」という目標を達成するための条件のことです。
「役を構成する必須条件」とも言えるでしょう。
ファンタジー作品のカッコイイ王子様を例に挙げると表現課題は以下の通りです。
- 国家の為政者
- 礼節のある行動
- いつも誰かに見られている
- 近親者からのプレッシャー
細かな設定や物語の進み方によって、表現課題として取り上げられる箇所が違うかもしれませんが、私が考えるとこんな感じです。
表現課題は、1つの役に対して3~5つほど見つけられるといいと思います。
コツは「連想ゲーム」です。
「カッコイイ王子様といえば?」というお題目で10個くらい候補を出して、まとめたり削ったりしながら3~5つに絞ってみましょう。
最大のポイントは「主観を限りなく減らすこと」です。
例えば「カッコイイ」という発想は主観的な感想ですよね?
だから、カッコイイが表現課題に加わってしまうと「主観の押し付け」になってしまうことがよくあります。
なので、ストレスやプレッシャーを抱えながらも「礼節のある行動」や「丁寧な言葉遣い」が出来る人という、なるべく複数の客観的な表現課題で「カッコイイ」を表せるように努めましょう。
表現課題のこなし方
方法は単純です。
1つのセリフに対して、どの課題が課せられているのかを1つ選ぶだけです。
例えば「そこの者、少しよいか?」というセリフなら「国家の為政者」ですし、「これはすまない。ケガなどはしていませんか?」なら「礼節のある行動」といった感じになります。
これが出来なければ、表現課題の作成に問題があります。
気づいた時点で削るなり増やすなり、修正をしましょう。
方法は単純と書きましたが、この方法には単純であるが故の奥深さがあります。
それは、「役者によって表現課題の構築の仕方もその使い方も異なる」ということです。
人はそれぞれ違う主観で生活し行動しているので当たり前のことです。
いくら客観的な考え方を意識したところで、その考え方の源は個人の主観的な考え方でしかありません。
でもだからこそ、その人にしかできない演技というものが生まれてきます。
主観性と客観性の狭間で、自分なりの正解を掴めるのは自分だけです。
試行錯誤して、自分なりの答えを見つけましょう。
まとめ
- 表現課題は役を構成するための必須条件
- 表現課題は3~5つが理想的
- 表現課題は客観的に選ぶ
- 表現する際は一つずつ選んで演じる
- 一般的な正解は存在しない。
演技に正解は存在しません。
正解あるとするならば、「他人に理解されるかどうか?」という基準だけです。
他人に理解される可能性を上げるためにも表現課題という考え方は非常に便利です。
ぜひ効果的に使っていって下さい。
表現課題を使いこなすのには時間がかかります。
上手くいかなくてもめげずに頑張って下さい。
ではまた。
RinDa