演技を評価する5つの基準
どうも、RinDaです。
今回は「演技を評価する5つの基準」について解説をしていこうと思います。
☆演技コメントシートとは?
この度、ぶるまん(@blue_mondayblog)さんが主導で、声優志望
者の方同士が、お互いの音源に対してコメントしやすくするためのテンプレートを作成して頂きました。
【NEW】最新記事更新!
— ぶるまん@声優育成する人 (@blue_mondayblog) 2020年11月2日
普段からボイスをアップしている声優志望者さんがお互いをコメントできるシートを作りました!
RinDaさん(@RinDa_0884)と共作です!
他人の演技を考えることは演技をするのと同じくらい大事です。
是非使ってください!#声優志望https://t.co/DzS4VAfxbd
そして私は、レーダーチャートの項目作りに関してお手伝いさせて頂きました。
今回はそのレーダーチャートの項目の意図みたいなものを記事にしていこうかと思います。
もちろん、私の主観から項目を設定し、私なりに項目に意味をつけているだけです。
演技の評価基準は人それぞれですし、項目に対する解釈も人それぞれでいいと思います。
項目の解釈や評価基準に迷っている方の参考になればと思います。
☆演技を評価する5つの基準
①滑舌
言わずと知れた演技の基礎中の基礎です。
一文字一文字、一音一音が聞き取れることが加点になるのが基本でしょう。
ですが、滑舌の最終目標は「キレイに出すこと」ではありません。
「感情や状態、状況の全てが乗った状態の音を正確に出すこと」が滑舌の最終目標です。
なので、発せられる一音一音がニュアンスを含んでいればいるほど、加点になってもいいのかなとも思います。
また、発声が悪いと滑舌が悪く聞こえるので、発声が安定していない場合、滑舌の項目が減点されると考えて良いでしょう。
②感情表現
音源を聴いて、表現されている感情がどのくらい分かったかという基準で、感情に対して表現方法が適切かどうか?という意味にもなると思います。
悲しい台本なら、そのキャラの「悲しい」がわかるか。
また、「どのくらい、どのように悲しいのか」がわかるほど加点されていき、感情が漠然としか感じられないのであれば、減点されていく思います。
③設定
台本の設定をどのくらい演技に盛り込めているか?という基準で、数が多いほど加点という形になるでしょう。
「読解力」と言い換えてもいいかもしれません。
また、役の声との親和性もここに加点されると思います。
もしかしたら、「表現しきれていないけど理解はしている」という状態があるかもしれませんが、「表現できていなければ意味がない」と厳しい耳を持つようにしましょう。
④距離感
演技において距離感とは複数の意味を持ちます。
①物理的にどのくらい離れているか
②相手とはどういった間柄か
③発生して状況に対する責任感
など、とらえ方はさまざまです。
この中でも特に重きを置くべきは②だと私は考えています。
②以外は割と、絵やセリフで表しやすいですが、②は芝居で表現を求められることが多いからです。
なので「親しい」のか「よそよそしい」のか。
「友情を感じている」のか「愛情を感じている」のか。
そういった相手への継続的な感情が伝わるものであれば加点ということでいいと思います。
⑤間の使い方
セリフとセリフの間で、どのくらい演技を感じられるかという基準で、「間の長さ」というよりは「セリフの語尾と次のセリフの入り方」に対する評価だと思っています。
音声のみで表現する場合、「動き」の表現はとても重要になってきます。
セリフ内での動きなら、セリフに乗せて表現することが可能ですが、セリフの間はそうもいきません。
なので、セリフの語尾に余韻や残心を持たせて、その続きの動きを想像させる工夫をする。さらには、次のセリフの入りで何をしていたのかわかるようにする必要があります。
「次のセリフの入り方」だけに注目すれば「感嘆詞」の使い方・選び方の上手さに対する評価とも言えるでしょう。
セリフの語尾や入り方を正しく認識するためには、役になりきって「その感覚」を感じるか、想像しなければなりません。
その感覚をどれだけ表現できるかもポイントだと思います。
まとめ
説明をまとめておくと
①「滑舌」
→滑舌のキレイさ・的確さ②「感情表現」
→感情の種類と尺度の妥当さ
③「設定」
→読解・表現できた設定の数
④「距離感」
→話している相手との間柄
⑤「間の使い方」
→役の動きと感覚
と言った感じです。
もちろん、もっと細かく見たり、台本に適した基準を設けることもできると思います。
でも、私はこの5つの基準で基本的にどんな音源も評価できると思っています。
もし、何を基準に演技を聞いていいか分からない場合は、まずこの5項目を聞き分けるところから始めてみるといいのではないでしょうか?
人の演技を聞く耳を育てると、自分の演技に他人の演技を取り入れやすくなるので、成長速度が爆上がりします。
ぜひ、自身の耳を鍛えてみて下さい。
RinDa