#RinDaの台本0720 総括
どうも、RinDaです。
今回は私がTwtterで投稿している企画「#RinDaの台本0720」の総括を行っていきます。
【#RinDaの台本】
— RinDa@声優ネット養成所 (@RinDa_0884) 2020年7月20日
私からのコメントを希望して頂ける方は「#RinDaの台本0720」を付けてください。
今回のテーマは「思想」です。
テーマについてはリンクをご参照下さい。https://t.co/coz6lk4S11 pic.twitter.com/TwleBSBGWr
今回は「思想」をテーマに男女の掛け合い台本を用意しました。
「思想」についてはこちらを参照ください。
目次
設定のおさらい
今回は外画っぽい雰囲気のあるケンカのシーンです。
正確に言うと怒っているサラをなだめようとしているケビンという構図です。
なので、お互いが気持ちをぶつけあうというというより「ケビンがサラの怒りを上手く受け止め、愛情という形で返す」という形にして、「核心をつかれどうしていいかわからなくサラ」をしっかり表現できるといいなと思いました。
気持ちのせめぎ合い
ケビンには、「サラのお父さんを訴訟で勝利させたい」という気持ちがあります。
また「サラには詐欺でやっているわけではないことをわかってほしい」という気持ちもあります。
サラとしては「私をダマしたケビンが許せない」という気持ちと「人助けをする真摯なケビンが好き」という気持ちがあります。
お互いに「どちらの気持ちがどのタイミングでどのように顔を出すのか」を考えていかなければなりません。
なので、ただ単純に怒りをぶつけても、相手を説得しようとしても、彼ら二人の気持ちを上手く伝えることができません。
伝えなければならないのはその瞬間の感情だけではないのです。
今回の場合は「それぞれの中で同時に存在している気持ちのせめぎ合い」を伝えることができればより台本の面白さを伝えられると思います。
キャラをプログラムする
その「気持ちのせめぎ合い」を伝える上で大切なのが、二つの感情の割合です。
どちらかの一つの感情が出るのではなく、セリフが移り変わる度に、刻々と感情の割合が変化していっていることを認識できなくてはなりません。
ですが、ここの難しい所は、それをプランの段階で決めてしまうと、掛け合い相手と演技がかみ合わないことです。
相手がどんなセリフのかけ方をするかわからない以上、プランの作りようがありません。
その上、パターンを考えるにも、パターン数が多すぎて上手く整理できないと思います。
そこで、やってもらいたいのが「プログラミング」です。
簡単に言えば、「○○のときは~」というように、キャラクターの行動を条件付けしてしまうのです。
その条件として用いるのが「言葉遣い」や「言葉選び」です。
皆さんも他人に感心したり、イラっとする時はこの二つが多いと思います。
なので、セリフを聴いている時に相手の言葉遣いや単語に耳を傾けて、その言い方について自分(役)がどう受け止めるかを考えていましょう。
役と同じ気持ちになって聞いていれば、自然と同じ感想を抱くこともありますので、役の気持ちを理解しておくことが重要です。
と言った感じで、相手の言葉をきっかけに、自分の役を動かす準備をする。
それがプログラミングです。
相手を動かす
自分の役を動かすために「言葉遣い」や「言葉選び」を用いたのなら、それは当然、相手に返さなければなりません。
そのために使う技術が「強調」です。
強調のほかに、粒立て、立てる、フレア、フレージングとか言ったりします。
個人的には「立てる」とか「立て方」をよく使います。
セリフを立てることによって、掛け合い相手に「ここに反応して!」と反応を促すことができるし、聞き手に対しても同じことができます。
これが出来ていると、セリフを聴いている側としてはとても分かりやすい芝居に感じます。
極端なことを言うと、これさえ出来ていれば多少の滑舌の悪さは気にならないくらいです。(滑舌が良くないと仕事にはなりませんけどね)
なので、自分がセリフを言う前に「どこを立てるか?」というのをしっかり考えておいた方が良いと思います。
まとめ
- 一つの感情ではなく、
複数の感情のせめぎ合いを表現する。- 相手の言葉遣いや言葉選びに反応する。
- 自分のセリフの立て方に気を付ける。
感情のせめぎ合いを表現しなければならないのは、今回の台本に限ったことではありません。
今回の台本がたまたまわかりやすかっただけです。
こういったケンカのセリフだけでなく、日常会話やモノローグにだって感情のせめぎ合いは存在します。
それをちゃんと表現できるように、役の目的や思想を追求し、セリフの立て方や反応の仕方を考えていってください。
ではまた。
RinDa